音楽療法ってなに?
音楽療法というとどんなことが思いつくでしょうか?
「え、なにそれ」
「癒し系のおんがくきいてリラックス~」
「モーツァルトとか?」
というような反応が多いでしょうか。
音楽療法と一言で言っても様々なやり方、考え方をもとにしたものがありますが、全て共通するのは
音楽をきいたり演奏すると気持ちや身体がうごくことって、あるよね!
という音楽の力を利用する療法ということです。
ここではいろいろなやり方や考え方がある中、私が行っている音楽療法についてご紹介したいと思います。
音楽療法の対象者
私が音楽療法をさせていただいているのは、主に
- 放課後等デイサービスの利用者
- 発達障害・自閉症
- 認知症
- 高齢者施設に入所している方 です。
どんなことをするの?
たとえば!
①「♪さあ太鼓をたたこうよ(しあわせなら手をたたこうのメロディ)〇!〇!」
(〇のときに太鼓を差し出し対象の方に叩いていただく)
というような楽器を使った活動
②こどもの現場だったら「アンパンマン」の曲
青年の方が多い現場だったら「嵐」「AKB48」他その方が今聞いている曲
高齢の方が多い現場だったら「上を向いて歩こう」やそれぞれの世代の青春時代の曲
どの現場でも、季節の唱歌
というような歌を歌う活動
③三線で沖縄の曲
アコーディオンで昭和の歌やジブリ映画の曲
というような見慣れない楽器の演奏や、CD等の鑑賞の活動
④「さんぽ」の演奏に合わせて歩く
「もしもしかめよ」に合わせて足や指を動かす
ゆったりとした音楽の中ストレッチをする
というような身体を動かす活動
などを行っています。
どんな効果があるの?
ココが一番大事ですよね!!
音楽療法では、先ほど「どんなことをするの?」に書いた活動をする際、
この方(もしくはこのグループ)は今何が目標・目的かを必ず考えます。
そして、その目標・目的に合わせて、どんな活動を行うのかを考えます。
では、どんな目的、目標をたてるのか。
それはそれぞれの対象の方ごとに膨大にあるので、今回は
この活動はこんな目的で行う
という、逆の書き方でご説明していきます。
たとえば・・・
先ほどの「どんなことをするの」の活動に沿ってお話すると
①楽器を使った活動を行うときの目標
- 音楽の流れを感じて〇のタイミングで演奏することができる⇒落ち着いて音をきいて過ごすことができた!
- 太鼓をよく見て、太鼓をねらってバチを使って鳴らすことができる⇒集中して過ごすことができた!
- (一人ずつ順番に行う活動で)自分の番を待つことができる⇒落ち着いて音をきいて過ごすことができた!
- (一人ずつ順番に行う活動で)他人の演奏をきくことができる⇒周りの様子を気にすることができた!
などなど・・・
②うたを歌う活動を行うときの目標
- 季節の曲を歌って季節を意識することができる⇒今の季節に合わせて行事を楽しんだり、服装を調整することができた!
- 新しい曲を覚えることができる⇒新しいことに挑戦する気持ちを持つことができた!
- 過去を振り返り、その曲が流行したときや、かつて季節のイベントを体験したときのことを思い出し、話すことができる⇒以前できていたこと、楽しかったことを思い出し、自信を取り戻すことができた!
- 口やのど、呼吸により身体全体への刺激となり、身体の呼吸に関わる機能の維持改善ができる⇒飲み物、食べ物を飲み込むときにむせることなく飲み込むことができた!
などなど
③鑑賞の活動を行うときの目標
- 落ち着いて、または曲に合わせて掛け声を入れて楽しんだりしながら聞くことができる⇒曲の間座ってきいていることができた!
- (聞きなれない曲や楽器では)新しい曲や楽器に興味をもつことができる⇒私もやってみたい!と意欲をもつことができた!
などなど
言葉で書くと難しいですし、堅苦しいかもしれませんが、実際の活動では、
音楽をたのしむ
を第一にして活動を行っています。
さらに、にこにこ楽しむだけが「たのしむ」ではなく、真剣に練習して向き合うとき、曲の世界観に浸って涙を流す、など音楽に向き合っている瞬間はすべて「たのしむ」の一つだと思っています。
そんな音楽の力を使った音楽療法に興味がありましたら、お気軽にお問合せください。
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